【QYLD】米国高配当株投資まとめ:QYLD編

FIRE│投資

どうも、高配当3兄弟の9月配当情報が続々と開示されてワクワクしている「ふくろう🦉」です。

最近の記事で、米国高配当ETF3兄弟である①SPYD、②HDV、③VYMのまとめ記事を書きながら、改めて今後の投資方針を考えていました。

その中で投資方針を作る前に、今巷で話題の『QYLD』というETFについて少し触れていくべきと思いましたので、今回は『QYLD』というETFにフォーカスしたいと思います。

過去記事については、以下も参考にしてください。

【参考】私自身の2021年8月末時点のポートフォリオ▼

キャッシュインフローを増やす:有価証券投資編_インデックス投資?高配当株投資?
キャッシュインフローを増やすために、有価証券投資で行った場合にどのようなポートフォリオでどのような投資戦略に基づいて運用することが望ましいかを整理しています。併せて、「ふくろう」自身の現状のポートフォリオを公開し、FIREに向けた道のりを整理しています。

【参考】『SPYD』のまとめ▼

【SPYD】米国高配当株投資まとめ:SPYD編
今回は、米国高配当株って実際どうなの?ということで、『SPYD』を中心にまとめていきたいと思います。併せて、まとめた結果を踏まえて、私自身の考え方や高配当株投資を続けるのか否か等々を解説していきたいと思います。

【参考】『HDV』のまとめ▼

【HDV】米国高配当株投資まとめ:HDV編
前回のSPYDまとめと同様、今回は米国高配当株って実際どうなの?ということで、『HDV』を中心にまとめてみました。HDVに関する基礎情報から投資リターンの推移を踏まえて、HDVに対する考え方やSPYDとの比較についても解説していきたいと思います。

【参考】『VYM』のまとめ▼

【VYM】米国高配当株投資まとめ:VYM編
以前のSPYDまとめ、HDVまとめと同様、人気の米国高配当ETFって実際どうなの?ということで、『VYM』を中心にまとめてみました。VYMに関する基礎情報から投資リターンの推移を踏まえて、VYMに対する考え方やSPYDやHDVとの比較についても解説していきたいと思います。

また、こちらも参考として高配当株投資を始めるきっかけとなった動画も参考として張っておきます▼
第51回 高配当株は「金のタマゴ」を産む”痩せない”ニワトリ【お金のなる木】【株式投資編】 – YouTube

 

この記事を読むべき人
・そもそもQYLDって何?といったことを知りたい方
・高配当株投資を実施するか、また、QYLDに投資するか否か迷っている方

【QYLD】概要

基礎情報

まずは、QYLDとはというところで、基礎情報を記載します。

QYLDの投資手法は、次の章で解説しますね

※1 グローバルX社HPの公表情報等を整理したものとなります。
※2 2021/9/17時点の情報に基づいております。

略称QYLD
正式名称Nasdaq 100 Covered Call ETF
運用会社グローバルX社
設定日2013/12/11
ファンド概要Global X Nasdaq 100 Covered Call ETF (QYLD)は、「カバードコール」戦略を採用し、ナスダック100指数の株式を購入し、それに対応する同指数のコールオプションを売ることで、Cboe Nasdaq-100 Buy Write V2 Indexの手数料・費用控除前の価格と利回りのパフォーマンスに概ね対応する投資結果を提供することを目指しています
ベンチマークCboe Nasdaq-100 Buy Write V2 Index
資産総額44億USD
組入銘柄抽出方法Nasdaq 100指数に応じて組入銘柄を選定
銘柄入替頻度
組入銘柄数103銘柄
組入方法時価総額加重平均
直近株価23.10USD
経費率0.60%
配当年12回
直近配当額0.190247USD(2021年9月)
直近配当利回り(税込)10.00%

➡経費率は高配当3兄弟(SPYD、HDV、VYM)と比較すると0.6%とかなり高い水準ですよね。

ただし、皆さんが一番気にしている通り、配当利回りは10%と2桁という高配当です(驚愕)

資産総額は個人的には意外でしたが、SPYDと同じような規模感のようです

運用方法

上記ファンド概要に、いきなり『カバードコール』戦略を採用し….と、いきなり謎な文言がでてきましたね。

QYLDの運用をシンプルに書くとこんな感じです。

  1. NASDAQ100指数に連動するよう、時価総額加重平均でNASDAQ銘柄を購入する
  2. NASDAQ100指数のコールオプションを売却する

これでもまだよくわからんですよね。難しい言葉はさておき運用した結果としてどうなるかはこんな感じです。

NASDAQ100指数が、

  1. 上昇局面:オプション料受領(⤴)保有銘柄の評価益は出るもののコールオプション(売)と相殺されてその値上がり分の享受ができない。(ー / ⤵)
  2. 横ばい局面:オプション料受領(⤴)保有銘柄の評価損益もフラット(ー)
  3. 下落局面:オプション料受領(⤴)保有銘柄が値下がり(⤵)

➡結局、オプション料を受領することが配当原資となり、上昇局面では当該値上がり益を享受できず値下がり局面は、一般的なETFと同様価格が低くなっていきます。

もう1つ、オプション料自体は、『ボラティリティ』(=株価の値動きの幅)と相関しておりまして、ボラティリティが高いと上がり、低いと下がります。

例えばすごくざっくり表現すると、そろそろ暴落では?みたいなときには、オプション料が増加→QYLDの配当原資が増加、

一方で、株価はそんなに動かないのでは?というときには、オプション料が減少→QYLDの配当原資が減少します。

セクター構成

こちらで、2021/7月末時点のQYLDの時価総額に占めるセクター別の構成割合を整理しています。

Noセクター英語表記構成割合
1情報技術Information Technology48.58%
2通信サービスCommunication Services20.23%
3一般消費財Consumer Discretionary15.80%
4ヘルスケアHealth Care6.62%
5生活必需品Consumer Staples4.71%
6資本財Industrials3.19%
7公益事業Utilities0.87%
8エネルギーEnergy0.00%
9金融Financials0.00%
10素材Materials0.00%
11不動産Real Estate0.00%
現預金/デリバティブCash and/or Derivatives0.00%
合計Total100.0%

➡Nasdaq100指数連動ということで、想定通り大半が『情報技術』と『通信サービス』セクターに寄っていますね

ただし、運用方法を見る限り、値上がり益は放棄しているので、このセクターへの投資先がどれくらい値下がり可能性があるかに絞って確認するという点で、高配当3兄弟とは違った見方をしないといけないですね。

構成銘柄(上位10銘柄)

上位のセクター比率と合わせて、2021/8月末時点のQYLDの構成銘柄(上位10銘柄)を整理しています。

No銘柄名称英語表記構成割合
1アップルAPPLE INC11.12%
2マイクロソフトMICROSOFT CORP10.29%
3アマゾンドットコムAMAZON.COM INC7.88%
4アルファベット_クラスCALPHABET INC-CL C4.18%
5テスラTESLA INC4.04%
6フェイスブック_クラスAFACEBOOK INC-CLASS A4.00%
7アルファベット_クラスAALPHABET INC-CL A3.87%
8エヌビディアNVIDIA CORP3.78%
9ペイパル・ホールディングスPAYPAL HOLDINGS INC2.26%
10アドビADOBE INC2.16%
合計Total53.6%

➡GAFAMをはじめ、テスラ、エヌビディア、ペイパル、アドビと日本でも馴染みのある銘柄が多いですね。

2021年配当情報

こちらは、2021年のQYLDの年4回の配当関係スケジュールです。

権利落ち日権利確定日支払開始日
1月2021/1/92021/1/202021/1/27
2月2021/2/222021/2/232021/3/2
3月2021/3/222021/3/232021/3/30
4月2021/4/192021/4/202021/4/27
5月2021/5/242021/5/252021/6/2
6月2021/6/212021/6/222021/6/29
7月2021/7/192021/7/202021/7/27
8月2021/8/232021/8/242021/8/31
9月2021/9/202021/9/212021/9/28
10月2021/10/182021/10/192021/10/26
11月2021/11/222021/11/232021/12/1
12月2021/12/302021/12/312022/1/7

➡高配当3兄弟と異なり、こちらは毎月分配なのが特徴です

設定時からの配当実績

高配当株投資で一番メインとなる、配当の推移を以下に表示します。

きれいな右肩上がりというよりも、年度毎の収益に連動して配当金を受け取ることができそうですね

※2021年は、2021/9月実績までの積上げ棒グラフとなります。

【QYLD】投資リターンまとめ

NAV推移(設定日との比較)

まずは、QYLDのNAVの推移(設定日との比較)は以下となります。

➡綺麗なほどに、設定価格を中心に波打っていますので、キャピタルゲインは一切狙えないことがわかります

NASDAQ指数との比較

QYLDについて、設定日から四半期ごとにどのような推移をたどってきたか、簡易的にNASDAQと比較するとどのような結果になるかを示していきます。

〈使用データ│計算式〉

・NASDAQ:各四半期末の終値を使用
・QYLD:各四半期末の基準価格(以下、NAV)を使用し、過去の配当実績は20%の税金が控除されると仮定して、四半期末の基準価格+累積配当(税引後)の計算結果を使用
※税引後、配当額を全額再投資する前提であるが、配当再投資に関する複利計算は行っていない。
・共通:設定日の終値/基準価格を「1」として、四半期末毎の騰落率を計算

仮に設定時点で、全額投資+税引後配当を単利運用するとこんな感じになるのかと思います▼

➡NASDAQの圧勝ですね。

まさにこのETFの戦略の通りの運用結果ですが、昨今のNASDAQの爆発的な伸びの恩恵を享受できないので、シンプルに資産総額を増やしたい方は、投資妙味は薄いように思います

基礎情報を踏まえた今後の方針は?

ふくろう🦉の考え方

皆さんが一番気になっている、『QYLD』という商品自体投資する代物かどうかですが、

私個人の結論としては、全然アリなのかなと思いました。

最初は、利回り年利10%超と詐欺まがいの商品かな~と思っていたのですが、以下2点が雑感ですかね

①値上がり益を捨てて、かつ値下がりリスクも負った上でインカムゲインに全振りしているため、その分インカムゲインのリターンを高めている

➡20年後に今よりもNASDAQは下落しないことを信じており、かつある程度リスクが取れる方であれば、SPYDに投資するよりも投資妙味があるのではと思ったりしています。

正直、SPYDも将来的にそこまで値上がりするかを信じ切れていない自分がいますので、配当を得るという目的であれば利回りを上げた方が純粋に投資効率が良くなるかなと

↑カレーの隠し味的な感じのノリですので、組入割合は控えめに行こうと思います

※配当に興味がない方は、ほぼ間違いなくトータルリターンは『QQQ』等の方が高くなりますので、この商品はばっさり切り捨てた方が良いと思います。

②昨今の上昇相場の中でそろそろ暴落がくるかもという局面では、下落局面でも一部オプション料で下落水準が緩和される『QYLD』への配分も選択肢の一つかと思います

➡今やどのYoutubeチャンネルでも「好調すぎる」、「そろそろ暴落するぞ」と言われている中で、だらだらと2021年も9月下旬まで来ている状況下で

正直、高配当3兄弟もいずれも過去最高水準の高値圏を推移しているため、正直買い増ししづらいと思っていました

ので、『QYLD』であれば高値掴みをするということもなさそうなのかなと思っています

今回の検証や今まで投資していた結果、気づいたこと・改善点

私個人として『QYLD』はまだ投資していない銘柄ですが、一定程度の割合ではこちらの銘柄の投資もアリかなと思いましたので、これから少しずつ増やしていこうと思います。

また、自らの気づきではないですが、今回の記事を書くにあたって色々とYoutubeを参考にさせていただきました。その中で、圧倒的に説明がわかりやすかったYoutuberさんを見つけましたので、参考としてリンクを貼らせていただきます。

【参考】東大卒会計士商社マン”ぱせいお”のFIRE教室

面白いほどよく分かるQYLD [Part2]!オプション料・分配金はどう決まるの?今後も高い分配利回りは続くの?東大卒会計士が徹底考察!あなたはどう考えますか? – YouTube

最初は、同じ会計士ということで親近感わきましたが、説明のわかりやすさや資料の綺麗さ等々、圧倒的にスペックの違いを感じましたw

『QYLD』の内容というよりも特に資料の作り方や説明の仕方等を参考にさせていただこうと思います!

最後に

またしてもですが、やっぱり、自分で調べてみて初めて投資して良いか否かの判断ができますね(汗

↑まだ投資歴1年未満なので、手遅れではないことを祈っていますw

個別ETFのまとめ記事を続けてきましたが、高配当3兄弟や今回のQYLDを調べていく中で、ちょっと投資方針や目標時期・数値をもう一度再考しようと思った次第です。

投資方針策定結果は、別途記事にしようと思いますので、乞うご期待くださいませ

また、米国高配当ETFとは別に、既に投資済みの新興国ETFの概要についてもまとめていきたいと思います

それでは、より良い人生を目指して、頑張ってFIREを目指していきましょう!

ふくろう🦉

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